以前にも感想記事 『世界一流エンジニアの思考法』を読んだら部屋がきれいになってきた - テストウフ を書いたのですが、本書では「才能ではなく思考法=マインドセットが大事」と書かれています。

天才は努力なしになんでもできるのではなく、理解して身につけるのに相応の手間や時間をかけているから、できるそうです。確かにそうかもしれない。

これらから自分が感じたのは、世の中で成功するために大事なことは、実はもうほとんど明らかになっているということでした。分かれ目は、その「実はみんなが知っていること」を、人生のどのタイミングで腹落ちして、行動に移せるか、という点です。例えば大谷翔平はものすごく早い段階で腹落ちしていたから、マンダラートで目標に向かって努力する、ができたと想像します。

しかもこの「成功の方法」はパターンもたくさんあって、自分の性格やタイプに応じた作戦を選べるくらい充実しているはずです。沢山のビジネス書が溢れています。

この、「何をすべきか」は皆だいたい知っている、というのは品質保証も同じかもしれないな、と思いました。誰も知らない、あるいはQAエンジニアだけが知っている秘密のテクニック、なんてものはおそらくありません。そういったものを求めるのではなく、どっかで聞いたことあるレベルの「やるべきこと」を真面目にやるのが品質向上の鍵ではないか、ということです。

流行りの手法とか、ホットなワードとかが常時溢れていますが、QA活動を広めていく(イネイブリングQAをやっていく)にあたってはすでに世の中で広く行われているような普通のことを推し進めていくのが結局大事だよね、という考えに至りました。突飛なことや、すごそうなこと、最先端ぽいことをやるのではなく愚直に、というスタイルが自分には合っている気がしますし、改めてQAとして「ごくふつう」を浸透させていくことを信条にするのがいいよな、と感じました。