Susanne Jutzeler, suju-fotoによるPixabayからの画像

ソフトウェアエンジニアとして、アウトプットは多少してきたつもりです。最初はブログから始めて、イベントでの登壇や同人誌の執筆、一般の技術書の執筆にも関わることができました。

その中でアウトプットできるようになるためには何を考えて、何を行えばよいのか、が自分なりに少しずつわかってきたのでまとめておきます。

ここで言うアウトプットはブログやプレゼンなど広く想定しています。

一言で言うと

長くなりそうなので先に一言で言っておくと、だと考えています。ちゃんと言うと、アウトプットする経験を積むことがアウトプットできるようになるための唯一の方法です。身も蓋も無いですね。

ここからは詳細について説明します。

アウトプットを継続的にできるようになるためのコツ

1. ハードルを下げる

まず大事なのは、ハードルを下げることです。

アウトプットができない理由として多く聞くのが「アウトプットするほどの知識・経験ではない」というもの。気持ちはわかります。ただ、ためらってしまってアウトプットせずに脳内にためておいても、それが誰かにとっての価値を生み出す可能性はゼロです。

一方、ブログに書くなりプレゼンするなりなんでもよいので脳内から外にアウトプットすることで、それが誰かの役に立つ可能性が出てきます。(「誰か」は、未来の自分かもしれません。)

知識やアイディアは他人の目にふれるところに晒してナンボなので、そのためのハードルをできるだけ下げていきましょう。

ハードルを下げるための方法としては、以下のようなものがあります。

  • 最初の、1回めのアウトプットをする勇気をもつ
    • 友人でも同僚でもお酒でも、なんの力を借りてでもよい
  • 場を利用する
    • 最近のイベントには「初心者向け」とか「全員LT登壇」など、非常にオープンなものがあります
  • 堂々と周りを頼る
    • 誠意を持った態度でさえいれば、アウトプットする人に対してみんなやさしいです。マサカリ投げてくる人はいません。

2. 若いうちにやる

良いことだとは思いませんが、仕事の場でもコミュニティの場でも、年齢が上だとベテランとして見られることが多くなります。要は勝手にハードルを上げられる状態です。

ほんとうは初心者なのにベテランだと思われるのは、アウトプットする側にとっては非常に辛いもの。

そのため、若いうちからアウトプットを始めるほうが有利です。若ければ若いほどあたたかい目で見てもらえます。

3. 時間で切る

上2つに関しては「それができないから困ってるんだ」という人もいると思います。そんな方も含めて誰でもできる方法として「時間で切る」があります。 たとえばアドベントカレンダーが良い例です。決まった日付に公開できなければ周りに迷惑がかかるので、記事の出来が良い悪いでなく、その日には出さなければいけません。

このように、時間的な制約がある状況を作ることができれば、アウトプットをせざるを得ません。

  • 朝出勤前の時間を使ってブログを書いて投稿する
  • LTに応募する

など、「タイムアップの時間」や「当日」が絶対にやってくるような状況を作ってみましょう。

4. 蓄積する

アウトプットはすればするほど効率が上がります。世の中でみかけるすごい人がすごいアウトプットをできるのは、その人の能力が高いことももちろんありますが、それ以上に大きいのは「これまでのアウトプットの蓄積があるから」です。

すごい人たちは毎回アウトプットをゼロから構築しているわけではありません。

たとえばプレゼン資料は、過去に作成したプレゼン資料や登壇資料をつぎはぎしてくれば何割か出来上がります。(※手を抜いていると言っているわけではありません。)

たとえばt-wadaさんのスライドには共通するものもあり、一部は流用しているはずです。

ブログ記事やプレゼンもそうですが、普段から「**でアウトプットする用」などを決めず、思ったことや疑問などどこかにストックしておくことが大事です。それを、必要な時に取り出して編集してブログやプレゼンなどアウトプットの形にまとめます。

  • ストックするものの例
    • 疑問点
    • 名言
    • 本を読んで心動かされた点
    • 自分の体験したエピソード

蓄積についてもうひとつ。アウトプットしよう!と思ってもなかなかできないのは、インプットを怠っていることが原因の場合が多いです。正確には、日々周りで起こっていることや感情を自分の言葉でこの世界に定着させることをしていないから。

脳で出来る人は脳でもいい。が、アナログかデジタルかは問わないのでメモしとくのがよいでしょう。折にふれて見返すことで、アウトプットのよい素材になってくれます。

5. 思考の軸を持つ

最後が抽象的な話です。思考の軸を持ちましょう。

思考の軸、というのは以下のような言い方もされます。

  • 主義主張
  • ポリシー
  • 考え方や行動の原理
  • ものの見方
  • ポジション・スタンス
  • 視座

言い方はどれでもよいのですが、思考の軸は、何かについてインプットやアウトプットするときの「切り口」になります。

切り口が固まっていれば、極端な話世の中のありとあらゆる自称を「自分の切り口」で語ることで無限にアウトプットが生み出せます。

まとめ

アウトプットを継続的に行えるようになるには、数をこなして経験を積むことが重要で、数をこなすためには

  • アウトプットしようと思ってから動くのではなく、普段からストックする
  • 若いうちから始める
  • 締め切り等の強制力がある状態で行う

などのテクニックがあります。

という話でした。