パラパラと読めて面白い本でした。

本書は以下の7CHAPTERそれぞれで、複数のポイントについて解説されています。

  • CHAPTER1 動機づけのモデルケース
  • CHAPTER2 人材育成のモデルケース
  • CHAPTER3 目標設定のモデルケース
  • CHAPTER4 意思決定のモデルケース
  • CHAPTER5 人脈作りのモデルケース
  • CHAPTER6 自己管理のモデルケース
  • CHAPTER7 発想転換のモデルケース

たとえばCHAPTER3の「ピリオタイゼーション」の項目では、「締切を細かく区切る。」ことが大切だ、と書かれています。 そしてその根拠となるデータを示して、だからこのようにするとよい、という結論が書かれている形式です。

特にいまの自分が気になったのは以下の3つ。

  • 自問式セルフトーク の項
    • “断定よりも疑問の方が、答えとモチベーションを引き出す助けになる。”
  • 道徳的行動 の項
    • “行動を叱り、存在をほめる。”
  • 導かれる服従 の項
    • “決断に際して、先にリーダーが助言をしてしまうと、思考機能を停止してしまう”

自問式セルフトークや導かれる服従、などは、チームメンバーとの会話や特に1on1のときなどに気をつけないとまずいなぁと改めて思ったりしました。道徳的行動、は完全に子育てで、今後意識必要なところだと感じています。

全体通して、読んだ本人のモチベーション高めるコツというだけではなく、部下や子供に対してより望ましい(ポジティブな)行動を促すにはどのようなアプローチをすればよいのか、といったことも書かれています。

単純に「やる気を出す方法」ではなく、科学的な調査に基づいた人間の行動分析について書かれた本。という印象を受けました。「やさしくて実用的な『ファスト&スロー』っぽいなー」と思いながら読み終えたのですが、やはり参考文献に入っていました。

などなどが参考文献として挙げられていたので、読んだことある方はなんとなく「あー、はいはい」と思えるような内容です。

が、上記の書籍も含めわりと重たいものが多いので、本書のように図解を含めつつ一覧で見られるのは非常に有用です。

特に部下を持ち始めた若い方なんかは本書をパラパラっとめくりつつ、目にとまったものを1週間に1つずつ取り入れていく、なんて使い方もよさそうです。