自分なりの心がけとしてひとつあるのが、タイトルにも書いた「イベント全体で良いものにしよう」的な考え方です。


ここで言っているイベントというのは、JaSST等のような大規模なものというよりは、数名が登壇したり、そこにパネルディスカッションがあったりするような規模のイベントを想定しています。

ひとつのテーマに対してAさんBさんCさんがそれぞれ話す、的なものですね。

こういったイベントで登壇するときには、もちろん参加者の役に立てるようがんばる!わけですが、参加者の役に立つ方法にもいろいろあると思っています。ひとつには自分がいい話をして参考にしてもらうこと、ですが、これだと狭い見方になることもあるように感じています。

私は自分自身の発表の質や、そこで他人の行動を変えることに対してそれほど期待をしていないため、自分ががんばってすごいことをしよう等考えると確実にから回ってしまいます。

登壇する際の一番大事なスタンスは、以前ITエンジニアが初めて勉強会で発表するときに考えたいポイント - Tech Team Journalにも書いたのですが

発表者が考えるべきなのは上手に喋ることではなく、参加者の学びを最大化することに尽きます。

だと思っているので、これを達成する手段はなにも「自分の発表」だけでなくていいんですよね。

他の方の発表も含めて、トータルで参加者の学びになることを考える。この一歩引いた視点が大事だと思っています。

そう考えたときに、全体のうち自分が何を話すのか。細かいところまで踏み込むのか、パネルディスカッション時のネタとして話題の提示に留めるのか。他の発表者が言いそうなことを予測して、自分はそこは触れずにおこう、などなどいろいろな考える要素が出てきます。

これは大変は大変なのですが、慣れた登壇者が数名集まったイベントとかだと、それぞれが自然に読み合いをしてうまくまとまったりするのでそれがとても楽しかったりします。JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST'24 Kansaiなんかはまさにそうでした。