本当は100日とか1年とか、もっとまとまった期間やり通して記事に書くべきなのかもしれませんが、自分なりにいくつか試行錯誤をして「こうするとよさそう」「こんなやり方はよくなかった」などがたまってきたので、このタイミングでブログに書いておくことにします。
あとから意見が変わるかもしれないし、「やっぱりこのとき気づいてよかった」となるかもしれないです。
やろうと思ったきっかけ
似た時期に、ブログ記事論文読みの日課について - ジョイジョイジョイを見たのと、食べログの勉強会(食べログの勉強会の取り組み Tabelog Developer Dojo - Tabelog Tech Blogで書かれている吉岡さんゲスト回)に参加させてもらったときに論文を読もう的な話が出てきたことがきっかけでした。
実は食べログの勉強会直後にちらっとチャレンジしたのですが、そのときは継続できませんでした。今振り返ってみると、やり方が良くなかったです。
いまのやりかた・ルール
今の論文読みの方法は、大まかには
- iPadでPDFに対してハイライトしながら読む
- その日の夜にブログやObsidianなどにメモをとる
という方法でやっています。
以下、道具やルールについての詳細です。
Paperpileで論文管理
論文をただフォルダに突っ込んでいるだけだと管理がしづらいので、論文管理用のPaperpileというツールを使っています。 PCのブラウザと、iPad&スマホアプリもあって同期される点が便利です。PCブラウザで論文の情報と対応するPDFファイルをアップしておくと、iPadやスマホ(Android)からも同じPDFをダウンロードして閲覧できるため、たとえば通勤中の電車の中で読み、帰ってから続きをiPadで、といった読み方が可能です。
Readableで翻訳
たぶん継続に一番寄与しているのがこれです。 Readableは有料のWebサービスで、英語の論文の見た目を保ったまま日本語訳したPDFとして出力してくれるものです。 DeepLでも翻訳自体はできますが、体裁が崩れることが多いです。
その点、Readaleを使うと2列の論文もある程度キープしたまま翻訳してくれます。
ある程度、というのが引っかかるかもしれません。自分が使った限りだと、20%くらいの論文で体裁が崩れてしまいました。
斜体など英文のフォントによって発生するようなので、こればかりはどうしようもないかなと思います。それを加味しても便利なので、重宝しています。
ルール
自分なりに設定しているのは以下です。
- 1日に1本読む
- 難しかったりわからなかったりしても、それはそれとして読み飛ばしてでもOKとする
- AbstractやConclusionは抑えておく
- 読み飛ばしてでも1日で埋めるくらいの長さの論文にする
- 絶対読むと意気込みすぎない
- 家族の体調不良などの場合は無理しない
- そのかわり絶対再開する
- 最低でもObsidianに自分用のメモをとる
- できそうならツイートで感想や内容メモをつぶやく
- もっとできそならブログに書く
全体として、意気込みすぎないというのを大事にしています。
やってよかったこと
日本語に翻訳して読む
英語で読む力を鍛えたい気持ちはもちろんあるものの、本当にやりたいのは専門分野の知識のキャッチアップなので、原文を読むことにこだわりすぎないようにしました。 専門分野の英語なので、翻訳すると「なんじゃこりゃ」ってなることもそれなりにあるのですが、それでも日本語化されていることで文章ごとになんとなく言いたいことはわかります。その理解をもとに、翻訳が怪しいところは原文にあたると、いきなり原文を読むのに比べてかなり読みやすいです。
iPadで読む
これは人によるかもしれませんが、PCで読むのに比べてiPadで読んだ方が頭に入ってくる気がします。
正直YouTube再生機になっていたiPadが活用できてて、それも嬉しいポイントです。
簡単にでも記録する
読んだ論文ごとのメモはもちろんですが、表で「何月何日はこれ」というのを記録していたのがモチベーション維持に役立ちました。
記録をすること自体は良いことですが、自分はずぼらなので丁寧な記録は逆効果だなと最初から諦めていました。
なので、事前にフォーマットを用意して論文メモを書くことと、どの日に何を読んだかは記録しておくこと。この2つであれば負担が無く続けられています。
やめたほうがよさそうなこと
夜に論文を読む
日本語に翻訳してあるとはいえ、やはり論文を読むのにはそれなりに頭を使います。
毎日読むのを始めたころは朝に読んでいて、このときはけっこう頭に入ってきていました。そこを夜に変えてみたところ、体感で半分くらいでしょうか、スピードも遅いし理解も困難だしで、読む効率が非常に落ちています。
論文を読む習慣をつけるなら、朝か、遅くとも日中の脳がフレッシュに近い時間帯がおすすめです。
丁寧に読む、全部理解しようとする
特に手法や評価のところを詳細に理解するまで読み込もうとするとかなり時間がかかるので、精読はせずにアブスト、イントロ、まとめの3箇所を拾って読むくらいでとどめて置くのが吉かと思います。
これは目的次第なのですが、私は自分が研究して論文書くわけではないので、まずは「論文読み筋力」をつけるつもりで、毎日読んだぞ!実感を得つつインデックス貼ることを優先しています。
まとめ(というか感想)やる意味はすごくありそう
まだ期間が短いのでなんともですが、10以上の論文を読んだあたりから「あれとこれが繋がっている」とか「似たの読んだぞ」ということが増えてきました。 同じジャンルのに絞って読んでいるので当然といえば当然ですが。
内容も精読とまではいかず、正直「ふーんなるほどね」くらいの理解のものがほとんどですが、それでも「どんな課題があって」「どんな考え方で解決しようとして」「どうだったのか」くらいの雰囲気はつかめます。 これだけでも、自分の中に蓄積されていってる実感があります。 100くらい読むと、もうちょっと論文を読んで理解する力がついてきて、より深く理解できるんじゃないかと。いまはその閾値を超えるための地道な積み重ね、ですね。
たぶん途中で体調不良だなんだで止まる期間もあると思いますが、大事なのは止めないことよりも再開することだと信じてこつこつやっていきます。