以前読んだ『パーソナル・マーケティング』には、自分の持っている強みを組み合わせて、よりレアな(市場価値のある)人になりましょう、という考え方が出てきていました。

参考:エンジニア人生に影響を与えてくれた『パーソナル・マーケティング』を再読して、改めて方向性を見直した | テストウフ

その考え方をより実践的に扱っている本が本書『必ず食える1%の人になる方法』です。

藤原和博の必ず食える1%の人になる方法

本書の概要

これからの社会では、日々の仕事をなんとかこなしているけれども稼ぎが増えていかない層と、仕事もしてスキルもアップして稼ぎを増やしていく層とで差が広がっていく、という予想が存在します。もちろんそのとおりになるかどうかはこれからの未来を生きてみなければわからないのですが、IT業界に身をおいていると「充分ありえるな」という気がしてきます。

そんな世の中を生きぬく(=食っていける)人になるために、レアな人になろう。というのが本書の趣旨です。

ただ、レアな人といっても、なにかの分野で1000人に1人や10000人に1人のレアな人になるのは、なかなか大変なこと。でも、100人に1人くらいであれば、誰でもなることができる。そこで本書では

  • ある分野で1%の人(100人に1人)になる
  • 別の分野でも1%の人になる
  • 組み合わせれば10000人に1人のレアな人に!

という考え方をして、その一歩目の100人に1人になるための方法を示しています。

また、個人の生き方によって

  • 「経済的価値を重視し、権力志向」の社長タイプ
  • 「経済的価値を重視し、プロ志向」の自営業タイプ
  • 「経済以外の価値を重視しつつ、権力志向」の公務員タイプ
  • 「経済以外の価値を重視し、プロ志向」の研究者タイプ

の4つにわけて、それぞれの道でレアな人になるための方法が解説されており、タイプによっては同じ場面でとるべき行動が真逆だったりして面白いです。

4つのタイプに共通する、レアな人になるための方法が「パチンコをしない」とか「スマホゲームをしない」というものだったりして、少し「んー」と思う部分は無いわけではないですが・・・基本的な「強みをかけ合わせてレアな人になって生き残ろう」という考え方には同意できます。

自分の現状を考えてみると・・・

私は上記の4タイプのうち、2番めの「自営業タイプ」なので、やっていく内容としては

  • 社内自営業者になる
  • 1万時間の積み重ねでスキルを身につける
  • 知名度を高める
  • 自由・寂しさに耐える

という項目でした。

このうち、社内自営業者になるのと、知名度を高めるという点については、達成できているとは言い難いものの、「その方向に向かって動いている」という自身はあります。

このほか、取り組んでいることとして、このブログをはじめとするアウトプットについては100人に1人くらいにはなれているのかな?と思っています。(これは、周囲の方からかけてもらう言葉や反応で、思えるようになったものです)

このうち、今自分が出来ていないのが「自由・寂しさに耐える」だなと改めて感じました。

レアな人は孤独

自分が普段仕事やプライベートで取り組んでいることをアウトプットしたとき。周りから冷たい反応がかえってきたり、反応自体がなかったりすることもしばしば。最近の自分はここで耐えられなくなって、一時的に萎えてしまったり、アウトプット自体を止めてしまったりしていました。

ところが、自分が「自営業タイプ」としてレアな人になっていく上では、この孤独感に慣れつつも、行動を止めてはいけないんだな、と気付かされました。

もちろん、自分が独りよがりになったり、周囲を傷つけて孤独に向かっていってしまってはいけないので、レアゆえの孤独と「悪いことをしたから孤独になっている」のとは分けて考えなければいけません。後者の孤独になっていないか常に確認はしつつ、自分が良いと思った方向に進んでいくうえでの孤独には耐えられるようになっていこうと思います。