社会人になって3年めくらいの、いろいろなことのさわりを経験してみて、人生について考え始めたころに読んだのが本書『パーソナル・マーケティング』でした。
この本を始め、何冊か自分のキャリア形成や生き方に関する本を読んだことで、先の考え方に大きく影響を受けました。
普段私が
- エンジニアとして成長を止めたら終わり
- 本やネットでのインプットはたくさんすべき
- インプットしたらアウトプットすべき
といったことを周りに言っていますが、この考え方はこの時期に固まりました。
これは今でも変わっておらず、日々インプットとアウトプットを回しているつもりです。ところが、ちょっと詰まり感を感じ始めたため、ベースのところに立ち返ってみようと思い、再読しました。
本書の概要
本書では
- 自分の強みをどう捉えるか
- 強みを他人、世の中の役に立たせるには
- 自身のブランドをどう作り、維持していくか
といったことが書かれています。
強みを捉えるために自身にタグをつけて考えたり、強みを活かしてマーケットを生み出すための掛け合わせなど、各節の末尾にワークがあって、自分の頭で考えながら読み進められるようになっています。
エンジニアとしてのパーソナル・マーケティングを考える
最初に本書を読んだ際、自分のブランドを作って維持していく、という「マーケティング」の部分が、ソフトウェアエンジニアとして生きる自分にとってとても大事なことだ!と響いた記憶があります。強く「ソフトウェアエンジニアとして、自分の名前で生きていけるようにならねば」と思うようになりました。
そして、本書の中で「こうするといい」と書かれていることのいくつかは、これまでの数年間で実践してきました。
たとえば
自分のキャッチフレーズを持つ
というもの。友人につけてもらった「アウトプッター」というキャッチフレーズをしばらく使っていたため、同業の仲間の間では多少認知されるようになったと思っています。
参考:自分キャッチコピー「アウトプッター」に決定 | テストウフ
ブログを書いてみたり、社外の勉強会に参加したり、登壇したり、働いている会社内への情報展開や、同人誌の一部を書いて技術書典に参加したりもしました。
そういった活動を通して知り合いが増え、「この人はこんなことができるらしい」と少しずつわかってもらえるようになってきたのは進歩です。
一方で、アウトプットを意識する中で、ある意味「とにかくひたすら」になってきている実感があります。
ここ最近は、「コレが好き」「こんなことが出来ます」「こんなことを学びました」とアウトプットすることは出来ていましたが、逆にいうとそこで止まっていました。
そろそろ、その先。本書に書かれている「世の中にどう役に立てるのか」を考える必要があるなと、今回再読してみて気づきました。
パーソナル・マーケティングでは、自分を商品としてとらえることで、「客観的に見た自分の強みは何か?」「それは誰の役に立つのか?」を第三者視点で判断することから始めます。そして、そこで決めた方向性にしたがい、適切な行動やアウトプットをしていくのです。
一旦、自分の強みを軸にアウトプットは継続しつつ、「自分が世の中に対してどう役に立てるのか」も説明できるように整理したいなと思っています。