2019年からメンバーと一緒に仕事をするリーダー的な雰囲気の役回りになって、当時から1on1というのをやっていました。(実際にはそれ以前から別部署でやっていたものの、ちゃんとやり始めたのは2019年から。)
当初は、中途入社した直後の方などは特に密なコミュニケーションをとったほうがいいなぁと思ったのがきっかけでした。
それ以降もずっと続けてきたのですが、そろそろ「いつも自分が我流でやってるコレって大丈夫なんだろうか…」と不安になって、本書を手に取りました。
以下、本書で気になったポイントと感想をまぜつつご紹介。
1on1の心がけ
1on1とは、上司と部下が1対1で行うMTGのことです。
が、何も考えずにやると、ただ上司から部下への進捗確認で終わってしまう場合もあります。
本書に出てくる(おそらくもっとも大事な)考え方が以下です。
1on1は100%部下のための時間
この点は、自分もわかっているようでわかっていなかったな…と反省しています。
部下のための時間、ということは、主体はあくまでも部下。部下本人が何かに気づいたり、学んだり、行動を起こすきっかけとなることが重要です。そのため、1on1の時間で何を話すかを決めるのは上司でなく部下ですし、上司が部下の話の思考を止めるような発言をしてしまったり、あまつさせ発言を遮るようなことをするのはNG。
他にも、1on1を指して以下のような表現が使われていました。
- 1on1は「仕事の上での成長を目指した上司と部下との対話」
- これからの作戦会議
また、上司側が気をつけること(または持つべきスキル)として、以下も挙げられています。
- アクティブリスニング
- レコグニション
部下の学びを深める
1on1の目的として、部下の経験学習を促進する、という要素が挙げられていました。
そのために上司の側が行う3つ(コーチング、ティーチング、フィードバック)の働きかけ、の表が非常にわかりやすかったです。
コーチング | ティーチング | フィードバック | |
---|---|---|---|
上司の働きかけ | 引き出す | 教える | 伝える |
部下の目指す状態 | 自分の考えや思いに気づく | 自分にない知識を得る | 自分がどう見えているかを知る |
求められるスキル | 質問力 | 指導力 | 伝達力 |
ベーシックスキル | 観察力、傾聴力、承認力 | 同左 | 同左 |
この表を見て、特に自分に足りていなかったのはコーチングの部分だ、とあらためて認識できました。
まとめ
1on1に関する書籍なので、1on1の効果やアンチパターン、導入の方法などが書かれています。
ただ、私は1on1を導入する立場ではなく「自分がどう効果的に1on1を行うか」という視点で見ていたので、どちらかというと1on1という切り口で書かれているヤフー社でのマネジメントの考え方などが参考になりました。
読書中のつぶやき
管理職のしごとは部下が活躍する場をつくることだああ〜〜〜〜〜ほんそれ
— 伊藤 由貴(Yoshiki Ito) (@yoshikiito) August 16, 2020
自分は「上司・部下」という呼び方を意図的に避けているのですが、メンバーには圧倒的成長して「エンジニアってやっぱ楽しいよね」って思いながら活躍してほしい
— 伊藤 由貴(Yoshiki Ito) (@yoshikiito) August 16, 2020