初めて目にしたときに「興味深いワードだ」と思ったツイートが発掘されたのでブログにしておきます。

他人になにかを伝えるとき、この「進行感」を無意識に意識してたかもな、と自分では感じています。(字面上は矛盾してますが。)

「進行感」というワード

もとのツイートはゲームデザインの文脈でしたが、この「進行感」というワード(および考え方)は組織内での技術推進などにも通じる部分があるなと思いました。

イネイブリングQAとして開発者に技術移転する活動をすることがありますが、単純に「これを知ってほしい」とか「出来るようになってほしい」という思いで情報だけ伝えてもうまくいきません。

「教える」「伝える」スキルの一貫として、情報をわけて、適切なステップを刻んだうえで伝える必要があります。これがまさに「進行感」を感じてもらうということだと推測します。

学ぶことは生成AIでもできるが・・・

関連して、最近職場で言われた印象的なことがあります。

それは

生成AIは、何を何度聞いても文句言わずに答えてくれるのが良い点だけど、聞いたことしか答えてくれない

というものです。

私はこれを聞いて、少し意外というか、普段そうは思っていなかったのでなるほどそういう捉え方もあるなと感じました。

CursorでもChatGPTでも何でもそうですが、私の実感としては、「知りたいこと以上に(悪い意味で)ズラズラと答えてくることがあるな」というものです。つまり、聞いたことにスパッと答えず、周辺情報含め長い答えが返ってくる。これは、先の「聞いたことしか~」とは一見逆に見えます。

が、よくよく考えてみると根っこは同じです。

つまり、生成AIからするとこちらの知識レベルや知りたいことを把握できていないので、情報を提示する際に過剰だったり過少だったりしてしまうわけです。人間同士であれば表情や声色などで「あ、これは伝わってないな」などと判断して対応を変えられますが、現時点のAIではそうはいきません。

情報を教える・伝えるという場面での「情報を適切に増やす/絞る調節をリアルタイムに行う」というのは、まだまだ人間の方が有利です。この適切に増やす/絞るというのを行うのも、進行感というワードで表現できそうです。

まとめ

研修でもワークショップでも、あるいは雑談でも。技術的なことを伝えるには何を伝えるか/伝えないかをその場その場で判断しながら調整することが大事です。その際に、進行感というワードを意識するとよりよく伝えられそうです。