いまの話ではなくて数年前の話ですが、書きたくなったので書きます。

マネジメントしたくない、って人も居ると思うのですが、発想の転換をするとすんなり「やろう」という気になれるよ、という話です。上手にマネジメントできるかどうかはまた別の話ね。


若い時分はまさにキャリアパスがマネジメントか技術かの二者択一のような(自分は反対だけど世の実態がそうなっているような)捉え方をしていましたし、自分がマネジメントに向いていないだろうし俺は技術力で勝負するんだ的なことを考えていました。

また、最近では管理職になりたくない若手エンジニアが多いとか、純粋なマネージャーは存在しておらず皆プレイングマネージャーだとか、その手の話がよく話題にあがります。

一方、ありがたいことに当時会社でリーダーをやる機会をもらったりしたのですが、素人なのでうまくいかないことも多くあり、「やっぱり向いてないしやりたくないな」といった感情が強かったです。

ところが、そんな「やりたくない」派だった自分が、いまではすっかり考え方が変わっています。

マネジメントは手段だと理解できた

前職で育休をとったあと、復帰後に新しい部署で新しい仕事をすることになりました。このときの新しい仕事というのが、当時の会社内でテスト自動化の技術を普及する、というものです。仕事というか、自分としては「ミッション」として捉えていました。具体的にこれとこれとこれをやって達成しなさい、という指示ではありません。ミッションがぽんと与えられて、じゃあそのために何すればいいか考えてね、というものでした。

ミッションがあっていたのか、この粒度で仕事を任せられることがしっくりきたのかはわかりません。ただ、前向きに「よし、やろう!」と考えたことは確かです。そして、このミッションを達成するためには、自分1人ではできないことも明らかでした。

そこで人を増やしてチームで取り組もう、となり、パートナーさんに来てもらったり、中途採用で仲間を増やしたり。その結果、複数人体制が出来上がりました。そして、おそらく当時の会社としては「チャレンジさせて育ててやろう」と思ってくれたのでしょうが、マネージャーを任せてもらうことになりました。

このような経緯でマネージャーになったときに、「あ、マネジメントしたくないって若い頃思ってたけど、こういう流れだと前向きにチャレンジできるんだ」と思ったんですよね。素直に、本心で。

つまり、先に「マネジメントをする」があるのではなくて、なにか達成したいミッションがあってそのためにマネジメントもやる、という考え方の順番が大事なんだ、と理解できたんです。当たり前ですが、マネジメントって手段ですよね。あくまでも。それを、「あなたはマネジメントがやりたいですか?」という問いにしてしまうと、順番がおかしくなる。たぶん「やりたくない」って考えている人の何割かは、この順番が逆になってるんじゃないですかね。

その後のマネジメントに対するスタンス

そこで発想の転換が起こってからは、必要とあらばマネジメントもやりますよ!というスタンスになりました。マネージャーに自分がなるかどうか、マネジメントを自分の役割として持つかどうかは手段であって、それが目的達成のために有効ならやるし、有効でないとか、なんらかの制約があるとかならやらない。シンプルにそれだけ、です。し、今の上長にもこのスタンスは伝えています。「別に得意じゃないですが必要ならやりますし、より適任が居るなら譲ってサポートしつつ自分は別のスペシャリストとして振る舞うでもどっちもOKですよ!と。

もちろん、エンジニア文脈でのマネジメントについて学ぶことはコツコツやっています。明示的に部下を持つ、という状況に限らず、自分が上司と接するときや同僚と接するときのふるまいを良いものにするためにも、マネジメントの知識は役に立つと思っています。

ツイートもしてましたね。

一方、偉くなりたい気持ちもある

偉くなりたいわけじゃないんですが、偉くなりたいです。矛盾してますね。

これはどういうことかというと、組織の中でポジションが上がると、自分が相対する人たちのポジションも上になるので、QAエンジニアとして「こんな改善施策がやりたい」とか「こんな情報がほしい」と思ったときに、スムーズに進められる可能性が高まるから、です。生の情報も入ってきますし、何段階も説得や交渉をしてやっと、というよりも話が早いです。

個人的には流れてくる情報をキャッチして自分のものにするのとかが好きだし比較的得意だと思っているので、それこそ「管理職だけの会議」とかに出て会話聞いてる中から情報拾って着想を得たりする機会がほしい派です。そういった、QAとしての活動をよりスムーズに行うために、ポジション上げていきたい、が正確です。


1年くらい書きたいと思っていた小ネタなのでここに書いてみました。マネジメント、みなさんはやりたい派ですかどうですか。