2024年の4月から、noteメンバーシップとして月間200円でメンバー向け記事が読めます的なしくみをやっていました。
QAエンジニアを楽しみたい|伊藤由貴 / Yoshiki Ito
ありがたいことに(出入りはそれなりにあったものの)当初からずっと参加してくださっている方もいて、毎月「ああ、まだ残ってくれている!」と感謝しきりでした。
しかし、半年ほど続けてみた結果、これは書き手である自分にとっても、お金を払って購読してくださっている方々にも、そしてその他の方にとっても、あまり良い状態とは言えないなぁと感じました。 そのため、メンバーシップを終了、正確にはメンバーシップは削除できないので現状のプランを削除することにしました。
何を意図して始めて、そして何が想定と違ったのか
メンバーシップについては私にとっての実験的な意味合いもあったのですが・・・
主には、お金払ってまで読んでみようという方に向けてクローズドに書くことで
- 表では言いづらいディープな話も書ける
- 言いがかりや、ろくに読まずにコメントしてくる人はいない(解約するから)はずなので、より心理的に制約の少ない状態で書ける
- 上記の結果として、読み手の方に価値が提供できる
のではないか、という意図でスタートしました。
しかし、結果的にはそうはなりませんでした。
理由としては色々あるのですが、「制約が少ないのでは」という目論見が、一番外してしまった点になります。
たとえば私は個人ブログを書いたり、Webメディアで記事を書かせてもらったりしているのですが、これらは無料で読めるものです。 それに対して、メンバーシップ向けに月額有料で記事を書こうと考えたとき、既存のブログやWebメディアで書いている無料のものと比較して相対的に価値を増やさねばならない、といった思いを持つようになってしまいました。 このあたり、noteメンバーシップを活用しているライターの方などは上手にやられていると思うのですが、自分はうまくいかず・・・
ブログ等の文書の質を下げてnoteメンバーシップ側の価値を相対的に高めるなども本末転倒ですし、 おそらくはいつもブログとかで無料公開している記事と別に変わらない状態=月額あえて払う価値がない状態、になっていたのではないか、と思います。 これは純粋に、noteメンバーシップのようなものの運営経験値が足りなかったです。すみません。
また、これはnoteメンバーシップの仕組みにも関係するのですが・・・ メンバーしか読めない記事、を書いたときに、タイトルや記事の序盤などはメンバー以外の方に対しても公開されてしまう仕様になっています。 これはもちろん、タイトルや記事の冒頭を見て「面白そうだから買ってみようorメンバーになってみよう」と思ってもらうためだということは理解しています。 しかし、当初メンバーシップをやろうと思いたったときに書こうと思っていたような内容で、記事タイトルが公開されてしまうと、ちょっと違った・・・んですね。
ここが自分としてうまくやれなかったポイントのもう一つです。
※誰かの悪口とかを書くつもりは一切なかったです ※ふわっとした言い方しかできないので、直接会ったときにでも聞いてもらえたらお話できます
どうすればよかったのか
いろんなパターンがあるのですが、もっとコミュニティ色をもたせる、たとえば参加者同士のコミュニケーションをとれるような仕組みにするのも手だったかなと思っています。
ただ、転職活動とか採用関連の話も書いていた都合で、管理者である私からは参加者がわかるけれども、参加者同士は(掲示板に書き込みをしなければ)誰がいるかわからない、という設定にしていました。 そのあたりの運用を、始める前に設計しておかなければいけなかったと思っています。(言い訳をすると、始めたからわかったけど、始めるまではわからなかった、です。。
もしくは、言い方悪いですが私がもっとタレントムーブをする、というのも手法としてはあったと思います。 ブログや他のメディアと比較して料金ぶんの価値を~というところを変に考えすぎずに、「私の書いた文章が限定で読めるなんて価値あるでしょ!」くらいの図太さを持って運用していければうまくいったかもしれないです。がそういうの苦手なんですよね・・・
メンバーシップをやめてどうするのか
正直Webメディアやブログでの記事執筆側にも悪影響があったので、 メンバーシップをやめたあとは以前のように誰でも見られる場所でアウトプットをします。
加えて、メンバーシップでやりたかったことである
■メンバーシップの概要 QAエンジニアとして働いている、もしくはこれから働こうという方に向けて、 より楽しくキャリアを歩んだりスキルアップしたりできるような情報を提供します。
に関連するもの、具体的には今やっている
- あつまれQAの人(Connpassで開催している雑談会)
- TestingCommunityJPの運営
- 採用じゃないカジュアル面談(なんでも話聞きます的なもの)
のほうにリソースを割いていきます。
一人でQAしていて困ってる・聞く相手がいないという方がとりあえず話しかけてみる相手や、 そういった相手と会話できるような場づくりをする。 それによって、結果的に楽しくQAできる人が少し増えたらいいなと思っています。
おこがましいのはわかってるんですけど、もういい年のおじさんなのでおこがましいと言って何もしないのも良くないなと・・・
メンバーの方への補填
有料メンバーになってくださった皆様向けの特典として、 ・メンバー向け記事を読む ・掲示板を使って直接疑問や依頼 ができます、という2点を提供していました。
こちらの代替手段をご提供します。
具体的には、これまでメンバー向け記事として公開してきたものは、 Googleドライブに配置&共有URLを発行して今後も見られる状態にしました。
noteメンバーシップの掲示板にURLを貼ってあるのですが、 もしプランの削除後に見られなくなった場合、こちらでメンバーの方の一覧を持っていますので、 「**です」とユーザー名を添えてご連絡いただければ、すぐにお送りいたします。
Yoshiki Ito/伊藤由貴(@yoshikiito)/ Xか、yoshikiito.elあっとまーくgmail.comまでご連絡ください。
また掲示板の代替として、 Twitterやメールでご連絡いただく際に「noteのメンバーだった」とお伝えいただければ優先してお返事させていただきます。
最後に
note側にも書いていて繰り返しになりますが、すでに退会済の方も含めていっときでもメンバーになってくださった方々ほんとうにありがとうございました。 たぶん記事の読める部分だけ見たらなんのこっちゃなメンバーシップだったと思いますが、参加してくれている方がいる、というのが励みでした。
ブログ等は今後も続けていきますので、そちらを引き続き読んでいただけると嬉しいです。