ここ10年くらいおそらく聞いていないのですが、昔は「開発者にちゃんとやらせる」という言い方をテストエンジニアから聞くことがありました。
ちゃんとやる、の対象としてはたとえば
- 単体テストを書く
- テストチームによるテストの前に、開発者の手元で機能テスト・動作確認を行う
などを指しています。つまり、その組織における「開発者がやるべき(だとテストチーム側が思っている)こと」が存在して、それを徹底してもらうようなイメージです。
言い方があまり好きではない
なんでそんな話をブログに書いているかというと、シンプルに そういう言い方・スタンスは当時から好きではないから です。人によっては「開発者にやるべきことを徹底させたこと」を成果として誇っていた人もいたのですが、あまり好きになれませんでした。もちろんソフトウェア開発において、その組織の品質目標を達成するためにやらなければならないライン、が存在することもあるでしょう。ただ、他の職種の人に何かを強制するというのは、健全ではない(かつ続かない)と思っているからです。
納得感や仕組み化を考えたい
便利ワードではありますが、組織の中でやるべきことを皆が行うようにするためには、納得感が必須です。あるいは、やりたい・やりたくないといった感情面と切り離して、自然に行動が変化するような仕組みにできたらそれも理想です。
このブログでよく「イネイブリングQA」についても書いていますが、開発者や他のロールの方が品質保証・品質向上の活動ができるようにしていくためには、強制よりも納得感や仕組み化でなんとかしたい。そんなふうに考えています。
もちろん「そんなの甘いよ(ある程度強制すべき)」的な意見もあると思いますが、どうしても自分としては「開発者にちゃんと**させる」的発想がなじまないので・・・もうしばらくはそれを避けて進んでみます。