ELASTIC LEADERSHIPという本を読んでいます。

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

いろんな方から「いい本だ」と聞いたので、超速読や速読ではなく熟読しようと思い、自宅のデスクでメモを取りながら読み進めています。

6章 コミットメント言語

コミットメントを言葉で示すとは、誰かと何かを同意し、それをやろうとする(あるいはコミットできない理由を説明する)ということだ。

仕事を、特にチームリーダーとして仕事をする上でどのような「言い方」を引き出すべきか、が書いてある。あいまいな言葉ではなく、いつまでに何をするのかをはっきりさせる。

気をつけないと、今の日本だとパワハラと言われたり、出来もしないことを「できます」と言わせてしまう危険もあるなと思った。

6.1 言質を与えない言い方

  • 「今日中には終えたいです」
  • 「打ち合わせを設けましょう」
  • 「これらの5つのバグをできるだけ早く修正します」

などなど、実現できない余地を残すことばがある。

こういうのを無くしていこう、という話。

自分はよく使ってしまっている・・・

6.2 言質を与える言い方

  • 「今週中までに終わらせます」
  • 「今日、打ち合わせの招待を送ります」
  • 「今週末までにこれら5つのバグを修正します」

ただし、なんでもかんでもこの言い方をすればいいわけではなく、「本当にそれ約束できるの?」という内容もある。

それが制御下にあるかないか。

6.3 それはあなたの制御下にあるか

たとえば5つのバグを今週中に直せると約束しろ、と言われたら、よほど見通しが立っている場合を除いては「そんなことは約束できない」と思うはず。修正の結果デグレがあるかもしれないし、バグの修正は思ったより手間取るのが常。

こういったコミットメントは「完全には制御下にないものへコミットすること」で、避けるべき。

6.4 制御下にあるものにコミットする

メンバーに対しては、メンバーの制御下にあるものだけにコミットを求めなくてはいけない。

6.5 不可能なコミットメントを可能なものに変える

「来週、これらのバグを修正します。」

「来週、少なくとも毎日5時間ずつは、これらのバグ修正に取り組みます。」

約束できないものに対しては、メンバーからの発言でチームにとっての障害が見つかることがある。

例えばマシンスペックが足りないから間に合わない、など。こうした問題は、最初はチームリーダーが解決し、次からはメンバーが自力で対処できるよう導く。

6.6 どうやって取り組みに彼らを乗せるか

コミットメント言語をチームに浸透させるために、

  • チームを集め、その言語を教え、利点を説明する。
  • ミーティングでこの言語の使用を開始する。
  • 必要に応じて言葉遣いのエラーを修正する。

たとえば、ミーティング中にメンバーが不可能なコミットメントを言った場合、「コミット言語を使って言い換えてもらえるかい?」といった修正が必要。

このとき、言葉狩りになるとチームの雰囲気が悪化するので、笑顔を忘れずに。

6.9 「いつになったらやる」ではなく「いつまでにやる」

いつ開始するかのコミットではなく、いつまでにやるかのコミットを求める。

6.10 この言語を使うべき場所

  • デイリースタンドアップ
  • 1on1ミーティング
  • その他、約束がなされる場所

これによって、普段どれだけ不明瞭な言葉が使われているか気づく。