残業続きな毎日を何とかしたくて、テンプレート仕事術 ―日常業務の75%を自動化するを読みました。

テンプレート=仕事のひな形を作ることで、

一定の品質の仕事を

  • だれでも
  • 正確に
  • 効率よく

行えるようになろう、というのが本書の目的です。

著者によると、日々の業務のうちの75%は「その人が付加価値を生めないルーチンワーク」であり、残りの25%が「ルーチンワークではできない、その人が付加価値を生む業務」だそうです。 その75%をテンプレートによって自動化してしまって、残りの25%に時間をかけるべきだと言います。

テンプレートを作成するコツ

仕事が効率化できるのは嬉しいことですが、テンプレート作成作業それ自体は、いつも行ってない「新しい作業」になり、初回はむしろ時間がかかってしまいます。 しかし、この最初の時間はあくまでも先行投資。

もちろん、テンプレートを作らない人に比べ、テンプレートを作る人は、それだけ新しい作業・時間を費やすことになるのですが、それは先行投資として、絶対に損をしない投資です。このメリットを少しでも実感していただければ、本書の目的の半分は達成したと言ってもいいでしょう。

とのこと。 そして、テンプレート作成作業自体を効率よく&効果的に行う方法が本書では解説されています。 そのうち、3つのポイントを紹介します。

日々の作業を記録する

仕事のテンプレート化の第一歩は、作業内容の記録からです。 自分の作業を毎日記録してみると、同じような作業を行っている部分が見えてきます。ここがテンプレート化のチャンス。 例えば、メールの文面を複数用意しておいて、相手の名前を入れるだけで返信ができるようにしておく。 例えば、日報のフォーマットを作成しておく。 など。 他にも本書では、営業電話を書けてアポイントをとるためのテンプレートなども紹介されていて、「そんなところまでテンプレート化できるのか」というアイディアも得られます。

テンプレートを仕事仲間と共有する

これには2つのメリットがあり、ひとつは自分だけでなく周りの人間の仕事の効率を高められること。 チームや部門としての仕事がうまく回るようになります。 もう一つは、テンプレートに対して「もっとこうすると現場に則したものになるよ」などのフィードバックが得られることです。テンプレートは育てるもの。使いながらブラッシュアップしていくためには、いろんな人が使ったほうが良いですよね。

3つの枠組みを意識する

テンプレートを作成するための3つの枠組みとは、

  • 5W2H
  • 時系列
  • 大分類・中分類・小分類

です。 まず、5W2Hで仕事の目的を明確にしたのち、その目的を達成するために必要な要素を「時系列」もしくは「大分類・中分類・小分類」にそって分類します。分類した項目を、チェックリストやマニュアルなどの「テンプレート」として作成します。このとき、自分の作業の記録などを参考になってきます。

まとめ:2回以上やった作業はテンプレート化を試みてみよう

自分自身、仕事をする上で「これこないだもやった作業だな」「この作業、今後も発生するな」というものについては、極力メモを残すようにしてきました。 自分の作業はわずかに楽になっていたのですが、これでは「仕事の75%を自動化する」には程遠いなと、本書を読んで感じました。 具体的なテンプレート化手法もさることながら、やはりいちばん感じたのは「自分の仕事の中にも、まだまだテンプレート化できる部分が隠れているな」ということです。 忙しいとなかなか「効率化」を考える余裕が無いのが人間ですが、忙しいときだからこそ、仕事を早く効率的に行うための「テンプレート化」について考えるべきですね。

テンプレート仕事術 ―日常業務の75%を自動化する

※この記事は2014/12/15にブログゆる短書評に投稿したものを加筆・修正し移行しました。