Slack の TestingCommunityJP で@tsuemuraさんが「イベントやったら需要あるかな?」と発言していたのに乗っかる形で、発表してきました。
当日の様子は Togetter にまとめていただいてますのでこちらも参照してください。
自動テスト喋り足り Night #1 のまとめ #shaberitarinight - Togetter
スポンサーのオープンロジさんによるレポートはこちら。
【イベントレポ】オープンロジエンジニア主催 LT 会「自動テスト喋り足り Night #1」 | 株式会社オープンロジ
以下簡単な参加レポです。
会場説明 / スポンサー紹介
@tsuemuraさんによる軽快な説明と、今回スポンサーしてくださったオープンロジさんの紹介でした。 自分も過去物流っぽい雰囲気からそう遠くないところの QA に少し関わったことがあるので「なるほどー」と思って聞いていました。
E2E テスト無限地獄と蜘蛛の糸 / @tsuemura
説明に引き続いて発表に入りました。
E2E の地獄でどんな蜘蛛の糸にすがったか、というストーリーの中で、蜘蛛の糸は自分一人で独占しちゃいけないよね=自動テストにみんなで関わっていくと良い、という例えがとても良いなと思って聞いていました。
話の中で出てきた「長いテストと短いテスト」あたりの話は、おそらく Google での S/M/L 分類が近いのでは?と思いました。
テストレベル in Google – ~ my tech diary ~
テスト自動化チームでペアプロにトライした話 / @yoshikiito
これは私が話したやつなので、スライド見てください!
過去このブログにも書いている内容だったりします。実は。
テスト自動化チームで Selenium ペアプロをやってみた話 – テストウフ
Selenide よる DSL 風 E2E テスト基盤開発の実例 in Osaka / @shimashima35
その場で「ライブコーディングと設計の話とどっちがいい?」と聞くという斬新なスタイルで、会場の皆さんがより聞きたかったのがこちらでした。
私は過去 shimashima さんに直接内容伺ったことがあったので、ふんふんと思って聞いてました。
内容は、Selenium(というか Selenide)をベースに DSL っぽいものを作って、キーワード駆動的に自動テストを書けるようにした、というものです。
これ、やってることにはとても興味があって、実際作ってみたい気持ちがあるものの、実際のお仕事でコレに近いことをやる場合は個人依存な部分が大きいのでは・・・と思っていまして。たとえば自分が構築したあとで、誰かに面倒みてもらうのがなかなか難しそうだなという印象です。
実際「キーワード駆動だからテスターの人も自動化できるね!」というツールは世の中にたくさんあって、それをそのまま信じてしまう人もいるのですが、メンテナンスができるキーマンの存在が前提にあっての「誰でもできる」なのを忘れてはいけませんね。
スマートデバイスアプリのテスト自動化で取り組んでいること / @PandaMunich
普段自分があまりやってないジャンルのお話だったのでとてもおもしろかったです。
スマートデバイスアプリのテストの問題として、
- 実機たくさん要る
- アプリ入れるの手間
- 自動化ツールのセットアップ大変
- ツールの文献少ない
- センサー連携機能のテストも要る
などがあったのを、解決策として
- デバイスファームを使う
- JupyterNotebook を使う
- 機械・ロボットを使う(今回は対象外)
ということを考えてやってみたよ、というお話でした。
JupyterNotebook で自動テストを動かすという発想が今まで自分になかったので、これは面白い考えだなとその場で社内チャットにシェアしたくらいでした。
テスト自動化 基本のキ / @SadaakiEmura
江村さんによる発表、タイトルは JaSST 東北からインスパイアされたそうです(ありがとうございます)
テスト自動化の基本として7点、
- Why Automation
- How to Automate
- What area is automated
- How to operate
- How to collaborate with others
- How to install in project
- Let’s try it first
を挙げて説明してくださいました。Twitter を見ていると、4の How to operate のところで「自動テストの使い捨て」に関する考えに「目からウロコ」などの反応が多かったです。
テスト自動化はじめます / Erika Kanasugi
シャワーズが好きな@erika_vaporeons さんの発表で、今回が初発表だったそうです。(普通にしゃべれてはった印象)
なかなかハードな状況の中でテスト自動化にトライしようとされていて、どなたかコミュニティの方々からアドバイスをもらいつつ進めているようです。
やっぱり、テスト自動化も STAR のみなさんをはじめとしてコミュニティでの情報発信がたくさんあるので、もうみんなが同じ失敗をガンガン踏むようなフェーズは終わった感がありますね。一昔まえだったら情報無しに特攻して辛い思いをする人が出ていたところ、今回の@erika_vaporeons さんはそういうところはちゃんと初手回避したうえで進めてらっしゃるようで、外野ながら「あー、よかった・・・」と感じました。
(困ったらぜひ TestingCommunityJP の Automation チャネルにもぶん投げてみてください)
自動テストに見るユメ / さとうひろゆき
自動化やったぞ!とかやるぞ!という話が続いていたところでの、「みんな、目をさませ!」というお話でした。
確かにテスト自動化にはメリットがあるものの、ちゃんと考えないといけないことがあるよね、と。たとえば
- 何を担保したいのか、どんなアクションをとろうとしているのか、を明確に
- われわれは何を求めているのか
- 今、どうなっているの?
- 終わりってどこ?
- なかまはいる?
- 自分たちの実力知っている?
などなど。
目的、現在地を明確にしてから進みましょう。まさにそのとおり。(おそらくさとうさんも自分も仕事の場で 100 回以上言ってる話だと思います。たぶん。)
BDD ツールに半年向き合って気づいた陽と陰 / taniyuu
SerenityBDD を使って結合テストした話、でした。
私は SerenityBDD は「聞いたことあるけど使ったことないや」くらいの位置づけだったのですが、こうやって話聞いてみると使ってみたいなーという気持ちになりますね。
ただ、個人的に「BDD で書いた(E2E の)自動テストを他人に引き継いで運用していってもらう」という経験はないので、はたしてうまくいくんだろうか・・・という不安はあったりします。ずっと自分がメンテする、とかならいいんですけど。
もう1点発表の中で興味深かったのは「がんばりすぎた」というお話。
テストを自動でやろうとしたとき、歯が立たなくて失敗するパターンのほうが多いかなと思っています。ただ、今回のお話のようにがんばりすぎたためにあとから(メンテなどが)辛くなるというパターンもあるんですよね。
そのへんの「どこまでやるべきか」というのは、チームや会社ごとに多すぎ少なすぎをある程度繰り返しつつちょうどよいラインを探っていくことが必要なのかなと、今のところは考えています。なので、「やりすぎたな」という経験はとても貴重なのでは。
その他雑感
オープンロジさんが途中でお菓子配ってくださったり、そもそも社員の方が何人もスタッフしてくださってたり、シンプルに「すごっ」っと思いました・・・!
発表内容もバラけてて楽しかったですし、あとは初回からすごく和やかでかつダラダラでもない感じで開催されたのはひとえに主催者の人徳だと思っておりますのでぜひ2回目も何卒・・・!