品質を犠牲にしない開発体制とは? 第三者検証とAIテスト自動化のベストバランス|FanGrowth(ファングロース)
に参加しました。
きっかけ
(いつも書いてる気がするけれども)お昼開催で参加しやすかったのと、望さんとは知り合い&木川さんとは仕事で大きな関わりはなかったものの少しお話させていただいたことがあり、「知ってる二人だ!」ということで参加しました。
内容&感想
セッションはお二人のディスカッションがメインで、事前に用意されたテーマの中からその場の投票で話すスタイルでした。
仕事の都合で最初の15分くらいは参加できなかったのですが、それ以降のテーマとしては
- いま現在の品質の課題に対して、“AIができること"とは?
- 外部パートナーと内部メンバーの役割分担はどう設計するべきか?
- 「品質の意識」を全体で共有するには、どこから手をつけるべき?
- テスト自動化をどこから始めるべきか、優先順位はどう決める?
について話されていました。
内製のQAチームと、第三者検証会社と
もともとテスト会社にいた身なのでこの話は興味深かったです。
テスト会社と事業会社の両方を経験された木川さんとして、このバランスや役割分担の設計は内製QA組織の成熟度によって最適解が変わる、という考えでした。このあたりはとてもわかります。
また最近では完全に「外部に依頼したい」というよりも、内製QAチームの立ち上げをしたいというニーズもあるそうで、テスト会社側もそのようなニーズに応えるサービスを提供しているようでした。
意外だったのが、「ある程度QA組織の方針を固めてハンドリングするようなレイヤーの人は居るが、その人の立てた方針に沿って実際に手を動かしていく人が足りない」という状態の会社が多いとおっしゃっていた点です。このあたりは自分の実感と逆でした。各社の求人など見ていると、立ち上げメンバーやコアメンバー募集がずっと出ている会社さんもあって、まさに一人目の採用に苦労していると思っていたので、ここはどうなんでしょう。自分はデータでなく主観なので確かなことは言えませんが・・・この手の市況情報は好きです。
またMagicPod伊藤さんいわく、自動テストツールを入れたとしても、開発そテストをそれぞれ別会社に外注していて組織として分断されているようなところだとアンチパターンにハマりがちだそうで、これも非常に納得というか、見たことあるなーという気持ちで聞いていました。世の中内製化だと言っているのは、このあたりのうまくいかなさも影響しているのかもしれませんね。
テスト自動化の優先順位
また、自動化をどこから始めるべきかの話も出ていました。
良くないパターンとして、もともと手動で行っているExcelのテストケースを上から順に自動化していき、全部自動化できたらどかんと運用にのせる、というものがあるそうです。E2Eテストの自動化に慣れた人であればこれは避けますね・・・
MagicPodの伊藤さんは前からおっしゃっていますが、まずは少ない本数でもいいので日常的に自動テストを実行できる状態を作ってから、運用できる範囲でテストを厚くしていくほうが望ましいです。
今回のお話の中では具体的な数字も出てきていて、(テスト対象や事業にもよりますが)50~100くらいのテストシナリオなら毎日回せるボリューム感で、これが200とか300とかになってくると厳しいことが多いよね、とおっしゃっていました。これも自分の実感と合っていますね。シナリオのサイズにも依りますが、作りすぎ・回しすぎもそれはそれで良くないです。自動テストメンテ地獄になるので・・・
まとめ
自動化の話と、QA組織の話と、個人的興味のあるジャンルのお話が聞けたので良かったです。最初から参加したかった・・・
あとは1時間という枠の中で、お二人のお話以外にも宣伝パートもあったので、時間的にかなりタイトそうでした。もう少しお話聞きたかったところ「時間なので次に」とバツっと切られる場面もあり、お二人にはどこかで2時間~の尺で語り合ってほしいです。