仕事で、チーム作りやリーダーシップを発揮したりといったところが全然うまく出来ていなかったので、とりあえずと思ってリーダーシップ関連の本を買い漁って&過去に購入して読んでいたものをもう一度引っ張り出してきているところです。
そのうちの1冊が『スモール・リーダーシップ』。
いちばん「読んでみよう」と思ったポイントは帯。
「技術」でチームを回そう
と書いてある点。
その上には「カリスマ」「イノベーション」「精神論」に赤く✕が付けられています。この点が自分の趣味にもあっているし、現状に取り入れていくのに都合が良さそうに感じました。
で、実際読んでみると、表紙をめくってすぐ、平鍋さんの推薦の言葉からもうぐっと掴まれました。
平鍋さんの冒頭の推薦文を読んで、これは自分のために書かれた本だ!という感覚を覚えるほどでした。ありがとうございます!
— 伊藤由貴(アウトプッター) (@yoshikiito) 2018年4月13日
こうなるくらい。
まさに自分が最近壁にぶちあたって、跳ね返されて、挫折して、ようやく再び立ち上がろうとしているところにぴったりの本でした。
リーダーシップと技術は二者択一ではありません。
とか。
いくつか良いなと思ったポイントをご紹介します。
自律型のチームを目指す
達成すべきゴールを全員が理解し、それに向けて何をすべきか主体的に考え、互いに相談しながらゴールに向かっている姿こそ、本書が目標とするチームです。 (P30)
自分がリーダーをやったときの一つの勘違いが、「ゴールも、今日何をすべきかも、きちんと自分が整理してメンバー全員に提示しなければ」と思っていたことでした。
チームが自律していることが大事、というのは『エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方』などを読んでわかったつもりになっていたのですが、そのためのリーダーの行動を誤解していたように思います。
チーム内でゴールを共有できていて、メンバーは各自が何をすべきかを考えて動く。という状態=自律型のチームを実現するために、
- リーダーは作業から手を離す
- 一人で動かない(=誰かと一緒にやる)
- 支配型でなく協調型
などの心がけが紹介されています。
具体的なテクニック、チーム内での問題解決時の思考方法などは後のほうの第3章以降に書いてあります。
計画づくり
これも個人的に苦手なところなのですが、チームで進んでいくための計画づくりについても参考になることが書かれていました。
- 最終目標を明らかにする
- リスクをコントロールする
- 不確実性コーン
- プランBを用意する
- チームの計画をチームで作成・共有する
など。
特に計画の立て方と、プランBの用意のところ、十分にできていなかったなと反省しました。今までは「立てた計画から遅れが出てきたから、対策を考えよう」ということが多かったのですが、そもそも計画を立てたスタート時には不確定要素が多いので、そのとおりに行くことなんてほとんどないんですよね。(不確実性コーン、の考え方)
そうなると、最初の段階で「もしズレが出てきたらこんな対処をしよう」というのをきちんと考慮しておく。それだけで、計画から差異が出てきたときの安心度合いが違ういますし、事故も起きづらくなりますよね。
まとめ
ちょうど自分が、プレイヤーからリーダーになったタイミングで考え方や行動をうまいこと変えられずに失敗したことから手に取ったので、「あー、だからうまくいかなかったのか」とか「そうか、こうすればよかったのか」など、実感を持って読むことができました。
リーダーとは、目標を示し、それを達成するための作戦を立て、そこに向かってメンバーを動かしていく人
というのが、わかった気になっていただけで、わかっていなかったなと。
これからもリーダーやる機会には日々悩むことだらけだと思うので、困ったらこの本に立ち戻って参考にしたいと思います。
リーダーにこれからなる人、なったばかりでどうすればいいかわからずあたふたしている人、プレイヤー志向が強いのにリーダーになっちゃった人なんかが読むととても役に立ちます。良書でした。ぜひ。