ここ一ヶ月ほど、Scrapbox – チームのための新しい共有ノートというWebサービスを利用しています。

最初は「とにかく使ってみて、面白いかどうか判断しよう」という、ツールありきではじめました。(プライベートだとそういうのもまた楽しい。)

が、実際に使っていく中で、イベントや勉強会、カンファレンスなどでメモを取る際に使うとかなり捗るということがわかってきました。

そもそもScrapboxって何よ?

公式サイトのトップには

チームのための新しい共有ノート あらゆる情報を自動で整理することができる画期的な知識共有サービス

とあります。

私は個人で使っているので、共有という部分についてはまだそのパワーを感じてはいないのですが、「あらゆる情報を自動で整理」という点は使ってみるとかなり便利で、脳のシナプスがつながるというのはこういうことなのか、と言うほどです。

Scrapboxは複数のページから成ります。こう聞くと、Evernoteやブログのようなものと思うかもしれません。ノートに関してはその感覚でもそう遠くはないと思います。じゃあScrapboxは何が違うの?というと・・・

テスト自動化を成功させるための考え方 私の個人Wi記 Scrapbox

画像中のピンク色で囲った部分。

“#”をつける、もしくは[ ]で囲むことによって、その部分を「リンク」にすることができます。

この例では、「テスト自動化」と「ソフトウェアテスト」という二つの単語をリンクにしており、ここまで書くとリアルタイムで画面の下に「テスト自動化」と「ソフトウェアテスト」のリンクを貼った別のページが出てきます。

つまり、自分の書いたノートの中の単語をどんどんリンクしていくことで、下のほうに関連ノートが現れる、ということ。

私はこれを、WikiとEvernoteのような使い心地だな、と思っています。

使いみちとしては、自分が書いたアイディア、たとえば上の例のように「テスト自動化を成功させるための考え方をメモしておこう」と思ったときに、「テスト自動化」のリンクを貼っておく。すると、過去の勉強会などでテスト自動化の話を聞いたときのメモとリンクされる。そのリンクをたどることで、忘れていた情報にアクセス出来るかもしれません。

こうして、リンクでノートがどんどんつながっていく感覚を指して、「シナプスがつながる」という言い方をしました。

勉強会メモをScrapboxで取ると

実際に取ったノートがこんなかんじです

Wacate2017 winter 私の個人Wi記 Scrapbox

箇条書きや、太字、文字の大きさを変えるなどは独自の記法で行うことができます。最初は「Markdownじゃないとは何事だ」と憤ってましたが、慣れました。

このように、文章で書いてもいいし箇条書きで書いてもいい。勉強会中はゆっくりノートをとる暇はないことが多いので、レベルは気にせずザクザクと書いていきます。

そうやって会に参加していると、初めて聞く単語に出会うことがあると思います。そんなときには、とりあえずリンクを貼る。他のノートから設定されていないリンクを作ると、「New Links」にリストアップされます。

Wacate2017 winter 私の個人Wi記 Scrapbox

(知ってる単語でも、「これはリンクしとくと他の機会にも出てきそうだな」というものはリンクしとくと便利です。)

こうして知らない単語や気になった単語をリンクしておくことで、自分が家に帰ってから何をキーにして復習すればいいかがわかります。便利。

試しに「思考発話法」について調べてみたとしましょう。思考発話法のリンクをクリックすると、空のページが出来ます。

私の個人Wi記 Scrapbox

このページに、ネットなどで調べた「思考発話法とはなんぞや」を書いておく。今回は検索して出てきたサイトの内容を貼り付けておきました。

思考発話法 私の個人Wi記 Scrapbox

このように、

  1. 勉強会に参加し、Scrapboxでリンクをはりつつメモを取る
  2. 帰ってから、ノートからのNewLinkの項目について調べて、調べた内容をメモしておく

ことで、自分だけどイベントメモ&そこからリンクされた辞書のようなものを作ることができます。このへんも、感覚的にはWikiに近いのですが、ページ間のリンクがキーワードをもとに自動で作成・表示されることで、より直感的に書き進めることができます。

まとめ

Scrapbox、思考のハコとしてとても便利で、いろんな使いみちがありそうです。

今回はその中のひとつとして、勉強会メモ&復習で使うパターンを紹介しました。

メモ取るだけとってPCのどこかに眠ってるパターンの方には特に、Scrapbox使ってみてほしいです。