自分に「才能がある」と思える人は、どのくらいいるでしょうか。
私はなかなか、「自分に ◯◯ の才能がある」とは思えませんでした。
そんな悩みを抱えつつ「有名なビジネス書だから読んでみるかー」くらいの気持ちで読んだのが、『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの 5 つの強みを見出し、活かす』でした。
この本を読んでから、「自分の才能とは何か」を意識するようになり、そしてその後押しで「自分にも才能がある!」と自覚・・・というよりは、「自分の特性は ◯◯ と ◯◯ と・・・だから、こういうアプローチをすれば才能を発揮できるんじゃないか?」といった考え方が出来るようになりました。
本書の大まかな内容
人間はどうしても欠点に目が行きがちです。頑固だとか、神経質だとか。
そういった、欠点として見られがちな部分も1人ひとりの違いだと認識して、強みとして活かしていこうぜ、という本です。
人に対する正しい認識
たとえば企業において、社員に仕事を割り当てるとき。間違った認識に基いていることが大半です。
間違った認識とは
- 人はだれでもほとんどすべてのことにおいて、能力を発揮することができる
- だれにとっても最も成長の余地があるのは、その人の一番弱い分野である
など。
こういった考えに基づいていると、口下手でコミュニケーションがうまく取れない社員をあえて営業職にして鍛えよう、なんて発想が出てくるかもしれません。
それでは個人としても企業としても、人の才能を発揮しているとは言えないですよね。
そこで、正しい認識はこうだと書いてあります。
- 人の才能は一人ひとり独自のものであり、永続的なものである。
- 成長の可能性を最も多く秘めているのは、一人ひとりが一番の強みとして持っている分野である。
こうした認識に基いて動いていれば、企業なら社員一人ひとりが強みを活かして仕事に取り組め、全体としてのパフォーマンスも上がるでしょう。
自分の強みを知るには
なるほど強みを活かせばいいのはわかった。じゃあ強みってどうやったらわかるの?というのが当然の疑問です。この本には「ストレングス・ファインダー」という、強みを知るための Web テストを受けるためのコードが付いてきます。
ストレングス・ファインダーにアクセスして質問に答えると、34種類あるうち、自分の強みである5つが分かります。実際にやった結果がコチラ。
収集心、内省、慎重さ、分析思考、着想。この5つが、私の強みです。並びは強い順になっているそうです。
これを見てみると、なるほど確かになと思う部分も多くありました。
例えばプライベートなら Evernote、仕事なら Wiki などに情報を溜め込んで、後から何か参考になるようにとまとめておく作業が好きだったりします。これなんかはそのまま「収集心」の強みがいかせている場面ですね。
他のところでも、例えばアレコレと考えているときに「これは自分の強みが内省だからなんだ」と思うと、ただ「悩む」だけでなく、少し建設的に考えている・・・つもりにはなれます。
こうして、この本で見つけた強みが、自分の普段の行動や「そういえば小さいころこんな事が好きだったな」ということと自然と結びついてきます。そうすると、同じ仕事をするのにでも、どういったアプローチをすれば自分の強みを発揮できるのかという視点から考えられるようになって、その点とても有益です。
自分の才能、強みを把握しましょう
占いの類とは異なり、強みの間には優劣はありません。
自分の強みを把握することは、困った時や弱った時に特に効力を発揮します。
行動の指針になったり、精神面での支柱になってくれるでしょう。
仕事や生活でなんとなくモヤモヤしたものを抱えている方は特に、ストレングス・ファインダーで「自分の強み」を自覚するところからはじめてみましょう。
※この記事は 2014/7/23 に別ブログ「ゆる短書評」に書いたものを移行・編集したものです。