ELASTIC LEADERSHIPという本を読んでいます。

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

いろんな方から「いい本だ」と聞いたので、超速読や速読ではなく熟読しようと思い、自宅のデスクでメモを取りながら読み進めています。

9.1 権力を行使することについて

チームがサバイバルモードにあるときには、権力を行使して解決に当たらなければいけない場合はある。

が、学習フェーズや自己組織化フェーズにある場合には、権力行使はチームの成長に対して効果的でない。

『インフルエンサーたちの伝えて動かす技術』によると、他人の行動を変えるためのテクニックがあるとのこと。

この本では6つの影響力について触れられている。

  • 個人レベルの能力
  • 個人レベルのモチベーション
  • 社会レベルの能力
  • 社会レベルのモチベーション
  • 環境レベルの能力
  • 環境レベルのモチベーション

チームメンバー間でうまく行かない理由を考える際、個人レベルの能力と個人レベルのモチベーションだけを考えがち。

↑正直ここまでだと、この6つの影響力が何なのか、またどう使えるのか、など全く分かっていなかった。次の説明を見てチェックリストとして使っているのを見て初めてわかった。

影響力 説明
個人レベルの能力 メンバーは必要なことを実行するためのすべてのスキルと知識を持っているか。
個人レベルのモチベーション メンバーは正しい行動に満足を覚え、間違った行動を嫌うか。正しい行動をとるのが困難なときでも、それを行う自制を持っているか。
社会レベルの能力 とりわけ危機的な時、あなたや別の誰かによって、必要な支援、情報、リソースが提供されるか。
社会レベルのモチベーション 周囲の人々は正しい行動を積極的に促し、間違った行動を抑止しているか。あなたや他の人々は、効果的な方法で正しい行動の規範となっているか。
環境レベルの能力 環境(建物や予算など)には、正しい行動を便利にしたり手軽にしたり、安全にする側面があるか。道から外れないための手がかりや注意はあるか。
環境レベルのモチベーション あなたや別の誰かが正しい方法で行動したとき、明確で有意義な報酬(給与、手当、インセンティブなど)があるか。短期的な報酬は、起こしたあるいは避けたいとあなたが望んでいる長期的な結果や行動に合っているか。

実際に、リーダーがメンバーに対して持っている悩み「なんであの人は◯◯してくれないんだろう」等を、上の項目に照らし合わせて分析してみると、「あいつが駄目なんだ」といった短絡的な発想にならずに、良い方向に向かっていけそう。

基本的に「他人は変えられない」という考えに賛成している自分だけれども、とはいえチームが成果を出す上で「働きかけをしたい」場合には、この章の内容は十分に有効だし、またおかしいことは言っていないように思った。