ショウペンハウエルの薄い本を読みました。

『読書について』です。

社会人になってすぐ家から遠い職場になったことと、iPadを購入したのをきっかけに、フツウの人よりは本を読む人間になりました。

(といっても年200冊読むカズレーザー氏ほどではありませんが。)

一般的にも言われていますし、自分自身も、「本は読まないよりも、沢山読んだほうがよろしい」と思ってきました。

しかし、本書では多読を勧めていません。

読書について 他二篇 (岩波文庫)

本書では、多読はすればいいというわけではなく、たとえ読む量が少なかろうとも、”自分の頭で考える”、”思索する”ことが大事であると書いてあります。

読書は言ってみれば自分の頭ではなく、他人の頭で考えることである。 (P11)

本を読んで終わり、にするだけでは、自分の頭で考えたことにはなりません。

理想的には、先に何か懸案事項や自分なりの仮説があって、それを確かめるため、あるいは反する主張を考察するために読書をする、という流れが有るべき姿なんだろうとは思います。

ただ、読書を通じて自分が思いもしなかった視点や考えに偶然出会うこともあります。

ということは、問題なのは仮説無しに書を手に取ることではなく、読書の後に自分の頭で考えないこと、ではないでしょうか。

これはビジネス書や固い本だけでなく技術書についてもそうで、書いてあることを読んで「なるほど」で済ませていると、結局他人が考えたことをなぞっただけで終わりです。

そうではなくて、自分の頭で考える。そして手を動かす。

つまり、

  1. インプット
  2. 思索
  3. アウトプット

をセットで行うのが大事。ということです。

そこらにある流行りのビジネス書での主張と同じような結論に至ってしまいましたが、『読書について』で読むと大分効きます。思索が大事なんです。

思索自体は何も本を読んだ後でないといけないわけではなく、上に書いたように「何かしらの懸案事項」についての思索でも良いと思います。

普段の生活や仕事のなかからテーマを見つけて、少しでも思索の時間を持つ習慣をつけたいですね。

ちなみにこの『読書について』の本とノートとペンで、平日の昼休みに思索にふけってみたところ、色々な考えやアイディアが浮かんで非常に有益な時間でした。

読書についての内容以外にも、”著作と文体”など示唆に富んだ内容の本なので、読んでみると面白いです。

(一部分「近頃のドイツ語は・・・」という不満が続く箇所がありますが)薄い本なので手に取りやすいかと。